reportレポート
取材 わくわく ソーラーファーム 重家 雅文
元ファイナンシャルプランナーの農家が実感 資産運用としてのシェアリングの価値
2016年からソーラーシェアリングを導入し、半農半Xならぬ、半農半エネルギーのライフスタイルによって「ますます農業が面白くなった」という重家雅文さん。「ソーラーシェアリングは日本の農家の未来」と語る重家さんの農場を訪ねた。
売電収入のみならず、
農業の楽しみまで増幅
「私にとってソーラーシェアリングは、実質年利4%以上、ほぼ20年間確定という利回りのいい個人年金。不安定な今の時代に、こんなにいい資産運用はありません」。
そう語るのは、銀行員、税理士、ファイナンシャルプランナーという経歴を持ち、現在は親から受け継いだ農地でソーラーシェアリングを手掛ける重家雅文さん。長年、金融に関わる仕事をしていたからこそ、その言葉には説得力がある。
太陽光発電モジュールは、パフォーマンス力に定評のある「ルクサーソーラー」製。パネル架台は、発電効率を上げるために、設置角度を調整できる回転式を選んだ。導入1年目の昨年(2016年)は、売電実績170万円。今年の実績は昨年同時期を上回っているという。また、農作物の収穫も好調だ。33%遮光下でも元気に育つばかりか、農作業においても様々なメリットがあった、と重家さんは話す。
「炎天下での農作業は熱中症リスクと隣り合わせですが、パネルの日陰は、それを緩和してくれます。また、頑丈な支柱もアイディア次第で色々な活用法がありますね。例えば、細いパイプを這わしてトマトの吊り下げ作業に活用したり、虫や鳥獣対策に防虫ネットで囲んでビニールハウスのようにしたり。その結果、虫が激減したので、化学肥料をボカシ堆肥に替え、有機農法にも挑戦中。おかげで農業がますます面白くなりました」。
農業、環境、ライフスタイル。そのすべてにおいてソーラーシェアリングは、いいことずくめだと断言する重家さん。最後にこんなアドバイスをもらった。
「相応の利回りを確保するためには、設備の情報と買い取り価格の動向にアンテナを張っておくこと。いつでも動ける準備をしておくことが大切です。現場を見ることも重要なので、興味がある方は、農場の見学も受け入れていますよ」。
わくわく ソーラーファーム
場所 | 広島県東広島市 |
設備容量 | 38kW |
土地面積 | 1000㎡ |
導入年月日 | 2016年1月17日 |
導入費用 | 約1300万円 |
年間の売電収入 | 約170万円 |
パネル下で育てている作物 | トマト、ミニトマト、ブロッコリー、茎ブロッコリー、オクラ、 レタス、ホウレンソウ、トウモロコシ、エダマメ、ルッコラ |
Information
重家さんが運営するホームページ「わくわくマネーカフェ」
http://wakumcafe.com/
出典:EARTH JOURNAL(アースジャーナル)vol.05
販売サイト(https://earthjournal.jp/information/33390/)