reportレポート
インタビュー アースガーデン代表 鈴木幸一
イベント制作オフィスが手掛ける
ソーラーシェアリング
ソーラーシェアリングを運用して5年弱になりますが、感想はいかがですか?
運用してみての感想としてはシンプルに「順調」そのもの。装置自体のトラブルも殆どなく、基本的にメンテナンスフリー。
営農に関しては有機認証を取るための作業を淡々と進めています。夏は大豆、冬は麦の二期作を目指しています。
ここは丘を切り崩して平地に造成した場所で、長らく耕作放棄地だったので土地が痩せていました。現在は大豆を植えて、根粒菌(バクテリアの一種)の力を使って土の力を上げている段階で、農業的には助走期間になります。
今、日本が置かれている農業の状態からして、有機農業の比率を飛躍的にあげ、持続可能な農業の構築をしなければいけません。
僕たちはこの畑やソーラーシェアリングをその旗印として掲げていこうと思っています。
最後に、ソーラーシェアリングの普及のために、今必要なことはなんだと思いますか?
匝瑳市はちょっと極端な例ですが、ソーラシェアリングがだだっ広い大地にドカーンと建っています。
始めてみた人はきっと誰でもびっくりすると思う。でもビニールハウスや風力発電の風車だって最初はそうだったんじゃないでしょうか。各地で建設され活用されて、それが風景として馴染んで感じられるようになるには10年、15年とかかかったんだと思います。ビニールハウスが農村に建っていても、今はもうほとんどの人はなんとも思わないと思うんですが、あれだって最初に立ち始めたときはとても異様な光景だったと思うんです。
太陽光発電もきっと同じで、ソーラーシェアリングがビニールハウスくらいになっていけばいいと思っています。
畑の上に太陽光パネルが建っている風景は、今はまだ馴染みがないし、初めて見る人も多い。僕もそうでした。
時間や普及率とともにソーラーシェアリングが全国各地の圃場で見られる未来もそう遠くはないと思っています。
ただ、現在の日本の農業が置かれている状況、担い手不足や増える耕作放棄地。そして日本が抱えるエネルギーに関する課題などを見た時に、見慣れないものが風景に馴染むまでの時間的な猶予が今の私達にあるかどうか。その危機感を持てるかどうかだと思っています。農地の上に太陽光発電所が建つソーラーシェアリング圃場のもつ役割と可能性について、もっと議論をする場所が必要だと感じでいます。
Information
アースガーデン
http://www.earth-garden.jp/
音楽フェス等、音楽イベントなどの企画制作及び運営、イベント内のマーケット・ワークショップエリアの企画制作、イベント内のフードエリアの企画制作、イベントのボランティアコーディネートなどを行っている。
15年前ほど前からは自社が運営をしているイベントの主催、実施に関わる情報発信をニュースメディア運営も行っている。
事業実績
earth garden / Natural High! / Peace On Earth / レッドブル・エアレース / GOOUT CAMP / Earth Day Tokyo / ap bank fes / METAMORPHOSE / LIFE STYLE FORUM など
出典
http://www.earth-garden.jp/about/
アースガーデン代表 鈴木幸一 氏
https://twitter.com/nanbei11