Solar Sharing for Farmers 次世代農家のためのプラットフォーム

reportレポート

コラム

SDGs達成に向けてソーラーシェアリングが活躍する!

SDGs達成に向けてソーラーシェアリングが活躍する!

国連が定める、世界で解決すべき17の課題(SDGs=持続可能な開発目標)。
ソーラーシェアリングはこれらの目標に対して、どんな役割を果たすのだろうか?
ISEP所長の飯田哲也さんに話を聞いた。


認定NPO法人環境エネルギー
政策研究所(ISEP) 所長
飯田哲也氏

SDGsとは?

2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2016〜30年までの国際目標。「誰一人取り残さない」持続可能な社会を実現するため、貧困、飢餓など17のゴールから構成される。

17の目標のうち達成できる目標は?
1 NO POVERTY
貧困をなくそう

産業革命で大規模集約型になったエネルギーを、分散型(地産地消)に戻す。そうすれば、マネタリーベースでみても地域の豊かさにつながり、大規模資本によるエネルギーの独占で拡大した貧富の差を縮めて、貧困を解消する糸口となります。経済的な豊かさが満たされれば、政治的、社会的に地域の自治・自立が確立されていくでしょう。

2 NO HUNGER
飢餓をゼロに

ソーラーシェアリングで農地の維持、再生をすれば、自分たちで食糧生産が行えます。また、飢餓は食糧の不足というより分配の問題に起因しますが、エネルギーと食糧をローカルで作り消費することで、各人が分配の格差を自分ごととして自覚できるようになり、より社会的公正な分配であることに軸足が寄って、飢餓をなくすことができます。

7 CREAN ENERGY
エネルギーをみんなに そしてクリーンに

再生可能エネルギーはクリーンでサステナブル。そして公平・公正にみんなが共有できるものです。野山を切り開いたり、自然破壊を起こすような無理な広げ方でなく、農地などすでに開発された土地を使うことができるソーラーシェアリングには、立体的、複層的に土地を使えるプラスアルファの価値もあります。

8 ECONOMIC GROWTH
働きがいも経済成長も

ご当地で、自分たちの手でエネルギーを作るのが大切。ごく少数のパワーエリートが牛耳る世界から、文房具屋、お寿司屋さん、酒屋の親父さんなどが「現代の百姓」として、いろいろな職業をもちながらエネルギー事業を地域で営んでいます。また、売電収入を活用して、農業そのものを継続・成長させることができます。

13 CLIMATE ACTION
気候変動に具体的な対策を

気候変動対策において、これから最も確実かつ有効なのが電気自動車と再エネ、とくに太陽光と風力と言われています。もう時間が限られており、気候変動そのものを防ぐことは困難ですが、加速度的に普及拡大する再エネこそが、CO2を削減するだけでなく、化石燃料依存の産業構造を根こそぎひっくり返す唯一のチャンスです。

15 LIFE ON LAND
陸の豊かさも守ろう

日本ではこれまで、太陽光発電を設置する際に自然林を壊してしまう事例がありました。野山を壊すのではなく、すでに開発された農地でソーラーシェアリングを使えば、結果として陸の豊かさを守ることになり、生物多様性を守っていくという意味合いもあるのです。

16 PEACE AND JUSTICE
平和と公正をすべての人に

経済的な公正性が、さらに政治的、社会的な公正性につながっていきます。独占型エリートによる大規模集中型から、地域のエネルギーと経済の自立を促せば、地域コミュニティの自立につながります。それを地球レベルで捉えると、南北の公正性を担保する大きな原動力になり得るのです。

発展途上国で加速するソーラーシェアリング活用

発展途上国でも、ソーラーシェアリングへの関心が高まっています。ソーラーシェアリングは災害時の非常用電源になり、分散型で電気と食糧を作れる体制はエネルギーインフラとしての強靭性が高いと見られているからです。
例えばミャンマーやスリランカなどのアジア地域では、アジアの災害に対応するネットワーク「ADRRN」の全面協力でソーラーシェアリングを広めていく動きがありますし、アフリカでは、先日マリで「第二回世界ご当地エネルギー会議」が開催され、ソーラーシェアリングの活用に向けた情報共有が行われ、パイロットプロジェクトの開始も決まりました。
今は世界史的なレベルで、エネルギーの構造転換が起きています。その中で発展途上国はしがらみがなく、またテクノロジーの急激な恩恵をダイレクトに受けているため変革のスピードが日本とは比べ物になりません。日本は、実はこの流れに乗り遅れているのです。

開催された第2回世界ご当地エネルギー会議の集合写真。
ISEPは主催団体の一つとして会議をリードし、マリでのソーラーシェアリングプロジェクトもスタートすることになりました。

出典:EARTH JOURNAL(アースジャーナル)vol.06 2018年
販売サイト(https://earthjournal.jp/information/33791/

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